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【週末の達人】ジャカルタ・バンドン高速鉄道「WHOOSH」搭乗記!切符購入方法から車内の様子を大公開

10月2日に満を持して商用運用を開始したインドネシアの新たな高速鉄道「WHOOSH(ジャカルタ・バンドン高速鉄道)」はジャカルタとバンドン間の150キロの距離をわずか40分で移動可能とし、新たな交通手段として大きく期待されています。

そんな注目の電車に編集部が実際に乗車しました。
本記事では切符の購入方法から当日の車内の様子・バンドン市内への移動の様子をまとめて公開します。

車両名「WHOOSH」の由来

Waktu Hemat:時間を節約する
Operasi Optimal:最適な運用
Sistem Handal:信頼性のあるシステム

タイムスケジュール

WHOOSHの公式SNSでは以下の通り発表されています。

座席クラスとチケット代金

座席クラスは全部で3つに分かれており、種別により車内ファシリティが変わります。
(下記表示価格はいずれもハリムーテガルルアール間の大人1人あたりの料金)

  • ファーストクラス:IDR 600,000
    1-2の座席が配置されたファーストクラスはCタイプコンセント、車両の前後に情報ディスプレイ、荷物フック、フットレスト、読書灯が備わっています。
  • ビジネスクラス:IDR 450,000
    2-2の座席にはCタイプコンセント、車両の前後に情報ディスプレイ、荷物フック、フットレストが備わっています。
  • プレミアムエコノミークラス:IDR 150,000
    3-2の座席にCタイプコンセント、車両の天井部分に等間隔で情報ディスプレイ、荷物フックが備わっています。

※金額は2023年10月29日現在のものです。今後プロモーションなどにより、価格が変更となる可能性があります。

チケットの購入方法

チケットを購入するには以下の方法があります。駅で購入する事もできますが、駅まで往来する面倒や人気列車で週末は満席になる事も多いため、事前にオンラインで購入するのが便利です。

  1. WEBサイトを通じて購入する。
    公式KCICウェブサイトを介して購入または予約を行うことができます。ただし購入前にアカウント登録を行う必要があります。

    1. WEBサイト(https://ticket.kcic.co.id/)にアクセスし、右上の「Daftar(登録)」をクリックし、利用規約に同意してアカウントを作成します。

    2. “アカウント登録”ページで必要項目を入力していきます。途中メールにて認証コードを確認する必要があるので、パソコンから操作するとより便利です。
    3. ログイン後、出発駅と到着駅・出発日を入力して「検索」すると、利用可能なウーシュ高速列車のリストが表示されますので、希望の時間に合わせてスケジュールを選択し予約・支払いをします。
  2. WHOOSHアプリを使用した高速鉄道チケットの購入方法
    WHOOSHアプリを使用した場合、QRコードでそのまま乗車可能なため、駅で紙チケットを交換する必要はありません。

    1. Google Playストア(Android)またはApp Store(iOS)からWHOOSHアプリをダウンロードする。
    2. WHOOSHアプリを開き、必要な個人情報を入力してアカウント登録を行う。
    3. アカウントが作成されたらログインし、ルートと出発時刻を選択する。
    4. 座席の位置または座席を選択する。
    5. 支払いをするとQRコードが表示されるので、乗車時に表示させる。
  3. Access by KAIアプリを使用した高速鉄道チケットの購入方法
    Access by KAIアプリを使用した場合、QRコードでそのまま乗車可能なため、駅で紙チケットを交換する必要はありません。

    動画で購入方法をチェック

    1. Google Playストア(Android)またはApp Store(iOS)からAccess by KAIアプリをダウンロードする。
    2. Access by KAIアプリが最新バージョンになっていることを確認し、アプリを開く。
    3. KCICメニューを選択する。
    4. 出発駅と到着駅、乗客の情報、座席情報などを選択・入力する。
    5. 銀行振込、クレジットカード、ミニマート、またはQRISなど、希望の支払い方法を選択する。支払いをするとQRコードが表示されるので、乗車時に表示させる。
  4. Mandiri BankによるLivin’を使用した高速鉄道チケットの購入方法
    1. Mandiriアプリにログインする。
    2. 「Sukha」→「Transportasi」→「WHOOSH」を選択する。
    3. 発着地を選択し、指示に従って支払いを完了させる。
  5. 駅で直接購入する
    販売カウンターまたは駅に設置の券売機でも購入することができます。

高速鉄道乗車駅までのアクセス

  1. LRT Jabodebekを利用してハリム高速鉄道駅に行く方法
    ハリム高速鉄道駅はLRT Jabodebek駅と接続されています。LRT Jabodebek駅からハリム高速鉄道駅へは、歩道橋(スカイブリッジ)を利用してアクセスできます。

    ハリム高速鉄道駅へLRT Jabodebekを利用する際は、ドゥク・アタス駅からLRT Jabodebekのブカシライン(ジャティムリャ駅行き)に乗車し、ハリム駅に向かいます。

  2. Transjakartaを利用してハリム高速鉄道駅に行く方法
    Transjakarta 7W号線、Cawang-Stasiun KCJB Halimルートがハリム高速鉄道駅まで運行しています。このTransjakartaは、チャワン – メジェン・ストーヨ大佐通り – D.I.パンジャイタン通り – ハリム駅という経路を通ります。このTransjakartaは午前6時から午後4時まで運行しています

乗車時の留意事項
KCICのWEBサイトによると、WHOOSH乗車時にチケットと乗客データを照合するため以下の留意事項が挙げられています。
①乗車は高速列車出発スケジュールの30分前に開始されます。
②乗車の期限は、高速列車の出発時刻の5分前までまたは各駅のボーディング時間制限に準拠します。
③乗客は、高速列車に乗車する前にチケットまたはEチケットをゲート係員に提示する必要があります。
④乗客は、高速列車の出発時刻の45分前には駅に到着する必要があります。
⑤乗り継ぎの交通機関を利用する乗客は、高速列車の出発時刻の15分前までに乗り継ぎ駅での乗り継ぎのスケジュールを調整する事が推奨されています。

「WHOOSH」の停車駅

  1. ハリム駅
    LRT Jabodebekとも接続接続されている東ジャカルタの始発駅。
    施設には待合室、トイレ、バリアフリーアクセス、高速鉄道のチケット販売カウンターなどがあります。
  2. カラワン駅
    待合室、エレベーター、エスカレーター、トイレなどの施設が整っている西テルクジャンベ地区の駅です。
  3. パダララン駅
    西ジャワ州パダラランのクルタジャヤにあり、チマヒ駅とバンドン駅に停車するKAI Feederも接続しています。
    パダララン駅周辺にはショッピングセンターやターミナル施設が建設される予定です。
  4. テガルアル駅
    高速鉄道終点。バンドン県ボジョンソアン地区にあります。テガルアル駅はバス高速交通機関 (BRT) に接続されています。
    KCJBのチケット販売カウンターや商業エリアなどの施設があります。
  5. バンドン中心部からは離れているので、中心部を拠点にするなら1つ前のバダララン駅で降車するのが便利です(約40分)。

    途中駅での乗降はできる?
    日本の新幹線とは異なり、切符券面に記載された駅でのみ乗降可能です。
    車や送迎等がある場合は注意するようにしてください。

    いよいよ乗車!ジャカルタ・バンドン高速鉄道の乗り心地は!?

    ハリム駅の様子

    LRTに乗車した場合はスカイブリッジを歩いて高速鉄道乗車口と同じフロアに、バスやタクシー(Grab,Gojek等含む)に乗車した方はチケットカウンターや売店のある1つ下のフロアに到着します。
    駅内には大きめにピクトグラムが表示されているので、言葉が不安でも安心感があります。

    まだまだ店舗はオープンしていないものの、様々なテナントが軒を連ねています。スターバックスやSUBWAY、RotiOといったお店もあるので、軽食やドリンクの購入は現時点でも困らないです。

    また、出発フロアにもフードコートスペースがあるので、グループ旅行で出発前に食事をするのにも困らないでしょう。

    お手洗いも清潔感があり、トイレットペーパー、ハンドシャワーもついています。

    チケットカウンターにも当日券の購入でやや人だかりが。ただし、窓口での購入時も電話番号等が必要そうでしたので、近くの券売機で購入したほうが早いかもしれません。

    フードコートや売店エリアはやや蒸し暑いですが、荷物検査前の待合スペースは涼しいので、席が空いていればこちらで待つのがおすすめ。

    ホームに向かう前には荷物検査があります。
    荷物検査を抜けると再び待合スペースが。高速鉄道の模型等が展示されています。
    改札はQRコードをかざすだけ。IDカードのチェックなどはされませんでした。
    (端末を近づけすぎるとQRコードが反応しないので、少し離してかざしてください。)

    往路は8号車(ファーストクラス)が先頭です。日本は下り列車の先頭は1号車なので、逆になります。

    いよいよ乗車!車内の様子を公開

    WHOOSHファーストクラスの車内はこんな感じ!1車両12席の超ゆったり仕様です。

    もちろん十分な足元のスペースは荷物を置いても広々としています。フットレストもついていました。
    そして座席の上には読書灯、下にはコンセントもついてるいるので、出張などで移動する場合も快適な環境づくりが。
    収納式のデスクはタブレット端末を開いても楽々作業ができる大きさです。

    リクライニングもぐいーんとほぼ寝れる体勢まで倒すことができます。
    事前情報ではWi-Fiがつくといううわさもありましたが、残念ながら設置はなさそう。Telkomsel SIMの速度テストはこんな感じ。

    途中途切れることもあったので、軽くメールチェック位ならできそうです。

    お楽しみ(!?)の車内食の提供です。
    中身はこんな感じ。45分の旅程だと食事というよりは軽食になりますね。

    お手洗いもきれいに管理されています。

    まだ稼働前ではありましたが、いずれは車内販売がされる食堂車。バーカウンターの他、座れるスペースもありました。
    (6号車と5号車の間。)何が販売されるのか楽しみです。

    出発、走行中ともに非常にスムーズな運転。200ルピアコインを置いても倒れる気配がありません。

    チカラン メイカルタを通過した辺りで最高時速350km/hに到達!

    時間ピッタリでバンドン駅に到着しました。

    バンドン市内への移動方法

    実はテガルルアール駅からKAI Feederに乗車できると思い込んでいた編集部のメンバーたち。
    (1つ前の駅で乗客の半分ほどが降車したので何でかな、とは思っていました。)

    移動手段はバスまたはタクシーしか選択肢がないと知り、すぐにバスチケットを購入。
    チケットはバスが待機しているスペース付近にカウンターがあります。

    途中降車を何度か重ねながら、無事バンドン市内に到着です!
    駅からは約40分、ジャカルターバンドン間とほぼ同じ時間をバス(しかも今回はバン)で移動しました。

    復路はバンドン市内と高速鉄道を繋ぐ連絡車両「KAI Feeder」で移動


    KAIバンドン駅と高速鉄道の停車駅「パダララン」の間はKAI Feederと呼ばれる連絡線が走っています。
    通常WHOOSHのチケットにはこちらの列車代金も含まれています。

    複雑な乗り換えもなく、駅構内に大きく表示されている誘導に従ってい歩いていくだけ。乗客が多いのでエスカレーター等は混むものの、5分もあれば問題なく乗り換えできます。

    帰りはプレミアムエコノミークラスに乗車。どこか新幹線を彷彿とさせます。コンセントやフットレストはなかったものの、概ね快適。

    動画でも近日様子を公開予定!お楽しみに!

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