インドネシアで快適な滞在を過ごすために欠かせないアイテム、それが携帯電話のSIMカードです。地元の人とのコミュニケーションやマップを使ったナビゲーション、SNSの更新など日常で必要不可欠なものとなっています。ただし、海外から持ち込む端末を90日以上使用する場合は「IMEI登録」が必要となり、登録を忘れるとせっかく購入したSIMカードも使用できなくなります。
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この記事では在住者の方はもちろん、出張や旅行でインドネシアに入国される方も見ておきたい「インドネシアでSIMカードを使う際の基本から応用まで」を解説します。
目次
インドネシアの携帯電話事情
インドネシアの人口は約2億5000万人ですが、携帯電話の登録ユーザー数は3億人を超えています。これは、携帯電話通信キャリアによって接続が強いところ弱いところがあるためで、多くの人々が場所や用途によって複数のSIMカードや携帯端末を使い分けているためです。
国内には、複数のキャリアがあります。
- テルコムセル(Telkomsel)
国営企業テルコム・インドネシア傘下ので5割近いシェアを持つ最大手キャリア。 - XLアクシアタ(AXIATA)
15%ほどのシェアを獲得 - インドサット(Indosat Ooredoo)
カタール資本が参加しており、15%ほどのシェアを獲得
これら「3大携帯キャリア」のほか、香港のハチソン(Hutchison)テレコムの「3(インドネシアではTri)」、前述のXLアクシアタ傘下の「AXIS」などカバーエリアは狭いものの通話料が安いと言われるキャリアがあります。
支払い方法|プリペイドとポストペイド
一般的に携帯電話料金の支払いは、利用の度合いに応じて都度チャージしながら使う「前払い(プリペイド)」と銀行口座からの引き落としとなる「後払い(ポストペイド)」の2種類があります。
インドネシアでは、プリペイド(インドネシア語でpascabayar)による利用者が携帯ユーザーの98%を占めると言われています。
普及率は低いですが、日本と同じような方式で1カ月ごとに支払うポストペイド(prabayar)のパッケージもあります。パッケージごとに1日当たりの通話分数、ショートメッセージ(SMS)の送信数、データ通信量の上限が定められており、それを超えると追加料金が取られるシステムです。
キャリア/形式 | プリペイド(前払い) | ポストペイド(後払い) |
---|---|---|
Telkomsel (テルコムセル) |
simPATI Kartu As |
kartuHalo |
XL Axiata (XLアクシアタ) |
Akrab Banyak Kapan Aja Serbu |
50 XmartPlan |
Indosat Ooredoo Hutchison (インドサット) |
Mentari Ooredoo IM3 Ooredoo |
Matrix Ooredoo |
外国人のSIMカード購入とプルサのチャージ方法
インドネシアで購入したSIMカードを購入し、使用する場合、最初に初期登録(アクティベート)する必要があります。店舗で購入した場合はITASやパスポートなどの身分証明書原本を提示し、店員さんに頼むのが楽です。(路面店などで購入した場合、通信会社のカスタマーセンターなどで登録作業が必要になります。)
アクティベートが終わったらプルサ(※)をチャージします。通常各社から「パケット」と呼ばれる通話・SMS・インターネットなどがセットになったコストパフォーマンスの良いプランが出ているので、活用するのが良いでしょう。
コンビニからプルサチャージ
- レジ前にチャージができるキャリアのロゴが明記されていることが多いので購入前に確認
- 「プルサが欲しい(Minta Pulsa)」と言って、キャリア名と購入したいチャージ料金を伝えましょう。
主な金額の言い方
5,000…リマ・リブ, 1万…スプル(リブ)
2万…ドゥア・プル(リブ), 5万…リマ・プル(リブ)
10万…スラトゥス(リブ)
※1万以降は”リブ”を省略しても伝わる場合が多いです。 - プルサカードを渡されて自らインプットする場合と、店員がレジ内で直接インプットしてくれる場合(その際は電話番号を伝えます)があります。店によって手数料が別途必要(1回1000〜2000ルピア)です。
ATMの場合 ※主要な銀行(BCA、BNI、Maybankなど)で購入・トップアップ
- メインメニュー「Other Menu」から「Payment」を選ぶ
- 「Telephone/HP」(ATMによって表記は異なる)メニューに入ると、キャリア名を選べます。適したキャリア名を選ぶ。
- 電話番号とプルサ料金をインプットし、OKを押すと支払い完了
※ATMやキャッシュカードによってメニュー表記が変わります。不明な場合は銀行員に確認してみましょう
公式アプリからプルサトップアップ ※例:Telkomsel
表示のプランだと、インターネット7GBの他、通話・SMS等がセットで有効期限は30日間。料金はRp.32,000(300円程度)。⑤支払い方法を選択します。
動画でトップアップ方法をチェック
電子マネーからプルサトップアップ ※例:OVO
露店の場合
郊外を訪れると「Jual Pulsa」と書かれた看板のある露店があります。携帯電話を販売しているお店でもプルサを購入可能です。緊急時には他人のプルサを譲ってもらうこともできます。
主要キャリアのインターネットプラン
テルコムセル
対応エリア | インドネシア全エリアカバー。ジャカルタ、バリ、バンドゥン、スラバヤ、マカッサル、ロンボク、マナドではLTE可能 |
SIMカード料金 |
・3GB Rp. 19,900 ・8GB Rp. 28,000 ・14GB Rp. 40,000 ・24GB Rp. 63,000 ・35GB Rp. 81,000 ・51GB Rp.114,000 ・70GB Rp. 138,000 ※オンラインストアで購入の場合 |
有効期間 | プルサ有効期間は30日間。SIMカードの有効期限には30日間の猶予期間があります。 電話番号を再開したい場合は、GRAPARIにアクセスする必要があります。 |
プルサチャージ最低金額・手数料 | 最低額:IDR 5,000 IDR1,000~3,000の手数料が発生します。 |
購入場所 | WEB(https://www.telkomsel.com/)・GRAPRI・一部のコンビニで購入可能。 スカルノハッタ空港ターミナル3のGF。 |
3G/4Gの設定方法 | *363#で通話を押します。画面にメニューが出てくるのでお好みのプランを選べます。プルサを使って支払うので予めチャージしておきましょう。 |
▼アプリをダウンロードしておくとさらに便利
XLアクシアタ
対応エリア | 国内域90%カバー。ジャワ、バリ、ロンボク島全域とスマトラ、カリマンタン、スラウェシの主要都市。 |
SIMカード料金 |
・20GB Rp. 45,000 ・73GB Rp. 65,000 ・111GB Rp. 93,000 ・194GB Rp. 126,000 ・350GB Rp. 156,000 オンラインストアで購入の場合 |
有効期間 | プルサ有効期間は30日間。SIMカードの有効期限には50日間の猶予期間があります。 電話番号を再開したい場合は、XL Centerにアクセスする必要があります。 |
プルサチャージ最低金額・手数料 | 最低額:IDR 5,000 IDR1,000~3,000の手数料が発生します。 |
購入場所 | WEB(http://www.xl.co.id)・XL Center・一部のコンビニで購入可能。 ※空港にはカウンターなし |
3G/4Gの設定方法 | *123#で通話を押します。画面に沿って希望のプランを選びましょう。支払い方法はテルコムセル同様。 |
▼アプリをダウンロードしておくとさらに便利
インドサット
対応エリア | ジャワ、バリ、カリマンタン、スマトラ、スラウェシをカバー。 ※4GLTEはジャカルタ、バンドゥン、ジョグジャカルタ、バリ |
SIMカード料金 |
Galeri Indosat(価格には手数料を含む) ・SIM CARDのみ Rp. 10,000 インターネットデータが入ったSIMカード ウェブサイトでで購入の価格: |
有効期間 | プルサ有効期間は30日間。SIMカードの有効期限には60日間の猶予期間があります。 電話番号を再開したい場合は、Galeri Indosatにアクセスする必要があります。 |
プルサチャージ最低金額・手数料 | 最低額:IDR 5,000 IDR1,000~3,000の手数料が発生します。 |
購入場所 | WEB(https://indosatooredoo.com/portal/id/indexpersonal)・Galeri Indosat・一部のコンビニで購入可能。 ※空港にはカウンターなし |
3G/4Gの設定方法 | *123#で通話を押します。画面に沿って希望のプランを選びましょう。支払い方法はテルコムセル同様。 |
▼アプリをダウンロードしておくとさらに便利
※2023年12月時点の情報を元に作成しています。
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