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【試乗してみた】ジャカルタ初のMRT!スディルマン通りからブロック駅までわずか12分!

当然ながら新品の設備。プラスチックのブルーの椅子が目を引きます。

開通まで秒読み
MRTジャカルタの試乗報告

さっそくですが、まずはこちらをご覧ください。車両基地のある終点ルバックブルス駅に到着した車両が、折り返し運航するためにスイッチバックして再度ホームに入ってくる様子です。停車のためにブレーキをかける音やドアの開く音など、まさに日本の地下鉄と同じですね!(マニアック…)

 

2013年の着工から6年、ついに待望のMRTが開通します。ジャカルタのド中心を貫くこの1号線は、ジャカルタ庶民の足として、また渋滞緩和の一助となりうるか?3月12日から、試乗会がスタートしましたので、実際に乗って検証してきました。

6年の工期を経てついに運行開始

 3月末に待望のMRTが開通。2005年に国家プロジェクトとしてスタートし、着工を開始したのが2013年。その後約6年間の工事期間を経てついに運行開始します。ライフネシア編集部も2013年1月にジャカルタにやってきて、これまでずっとブロックMを見守り(?)続けてきたので、MRTが開通、そしてブロックM駅がオープンすることへの感慨深さもひとしおです。
 試運転が始まったのが昨年の12月で毎日通常ダイヤでの運行を繰り返しています。移動だけをみれば、準備万端ですが駅へ入る道をはじめ土木関連の部分で若干の遅れが見受けられます。しかし試乗の感想は、利便性、安全性、乗り心地など重要なところはすべて合格点を付けられるものでした。
 世界でトップともいえる日本の電車運行システムを結集したMRTがジャカルタの庶民の足として活躍することを切に願いたいものです。

今回の試乗チケットはBundaran HI駅から乗れるものでした。PLAZA INDONESIAの目の前の入り口から。
Bundaran HI駅のコンコースは広くてスッキリ。まだ広告が少ないせいか現時点では殺風景にも感じられます。
コイン貨幣も使える券売機ですが、画面に関しては、まだ確認できませんでした。
改札はタッチパネル方式
改札の扉は日本モデルではなく、金属棒が回るタイプを使用しています。
構内にはムスリム向けの礼拝部屋も
当たり前ですが開通前ゆえにトイレもピカピカ。車椅子専用もあり。この清潔な状態をずっとキープしてほしいものです。

いよいよホームに向かってさらに地下へと降りていきます。

ホームと線路の間はガラスで仕切られていて、バンコクやシンガポールのMRTのようです。整列乗車を促す黄色いラインも引かれていました。
車両が到着。いよいよ搭乗です。
当然ながら新品の設備。プラスチックのブルーの椅子が目を引きます。
車両と車両の間はガラスの扉。これを開けるのは結構重たかった…
こちらは優先席ならぬ『優先つり革?』通常のつり革より低い位置で手に取れるような配慮がされていました。
見やすい車内掲示板。次駅や路線で現在地が表示されます。『Sponsor』と表示されている部分は広告主を募集しているもの。ちなみに車内放送はインドネシア語と英語でアナウンスされます。だた、振動のせいかちょっと聞き取りづらい。
駅構内の広告一番乗りはこの2社


さすが、今勢いのあるインドネシアのIT企業です。

▼地下にあるスナヤン駅から地上へ出てきてシシンガマンガラジャ駅に到着する様子の動画

 

ご覧のとおり駅の様子などさながら日本のようです。車内は椅子がプラスチックが採用されているためか、シンガポールのMRTの雰囲気を感じます。

完全自動運転のようですが、運転士さんも同乗しています。ジルバブに制帽姿が眩しい女性二人も長期間の訓練を受けた新人運転士さん

スディルマン~ブロックMまでの移動もスイスイ快適に

 日系企業が多く位置するスディルマン通り。これまでスディルマン界隈からブロックMまで行こうとすると渋滞のため数キロの距離に1時間以上を要することも。
 しかし、MRTがあればもう大丈夫!例えば、ミッドプラザの目の前に位置するスティアブディ駅からブロックM駅までは約12分!で移動できます。

ブロックM駅は地上駅のため屋根付きのホーム
地上駅ももちろんホームと線路の間には仕切りがあるので、酔っ払った帰りでも安心安全?
ブロックM駅のホームからはブロックMスクエアが見えます
ブロックMスクエアの反対側、ブロックMプラザにはなんと駅から直結でいけちゃいます!この写真の改札を越えて、奥を左に曲がるだけ
日本人にもっともなじみ深くなるであろう「出口C(Jl Melawai方面)」ブロックM駅の出口は全部で4つ

路線図と区間時間

駅間の所要時間を試乗時に計測してみました。ドアが閉まってから、次の駅でドアが開くまでの時間です。多少の誤差があると思われます。
ちなみに各駅の停車時間(20〜30秒)は計測に含んでいません。

①Bundaran HI駅
日本大使館前で、プラザインドネシア、プルマンホテルの最寄り。
  ↓ 1:31
②Dukuh Atas(BNI)<Railway Station>
国鉄との連絡駅でもある。空港鉄道への乗り換えはココ。
  ↓ 1:30
③Setiabudi(Astra)
ミッドプラザ駅前で日系企業が多いエリア。JJC(ジャカルタジャパンクラブ)も徒歩圏内。
  ↓ 1:27
④Bedungen Hilir
通称『ベンヒル』。近い将来『森ビル』が近くに立つ予定
  ↓ 1:50
⑤Istora(Mandiri)
東京で例えるなら『代々木公園駅』!? 緑に囲まれたブンカルノ競技場も近い。
  ↓ 1:23
⑥Senayan
JKT48の劇場へはここで下車。スミットマスビルはすぐ目の前。
  ↓ 2:05
⑦Sisingamangaraja
ASEAN本部が位置する。しかし日本人にとってはあまり縁のない駅かもしれません。

▼シシンガマンガラジャ駅からブロックM駅までの動画

  ↓ 1:05

⑧Blok M
日本食レストランやカラオケが多く集まる別名『リトル東京』。
ブロックM駅はブロックMプラザのすぐ目の前。駅とモールが直結する予定。
  ↓ 1:35
⑨Blok A
ダルマワンサエリアのウィジャヤセンターまで徒歩圏内。韓国レストランも多いエリア。
なぜかBlokA駅のホームにだけは黄色い壁のオブジェ。誰か有名な芸術家の作品なのか?
  ↓ 1:50
⑩Haji Nawi
特に目立った施設もなく、閑静な住宅街。それ以外に何があるのか……現在調査中。
  ↓ 1:50
⑪Cipete Raya
リトル大阪フードタウンまで徒歩3-4分。日本人が多く住むブミマスアパートもココ。
  ↓ 2:38
⑫Fatmawati
駅名由来は、スカルノ初代大統領の第一夫人の名前でかつて国民にも人気があった。
路線の中で唯一大きく弧を描く部分。
  ↓ 2:35
⑬Lebak Bulus
始発&終着駅。この先さらに向かう人たちのために大きなバスターミナルが隣接する。
終着駅のルバック・ブルスのホームから見える車両基地。

通勤電車としての庶民の足となるのか?


 一番の問題は運賃だと思われますが、開通まであと2週間弱(取材時)時点でまだ確定していません。最低区間が8,500ルピアで最高が1万8,000ルピアとも言われていますが定かではないです。利便性だけでいえば間違いなく使えます。渋滞時にさっと電車に乗り換えて移動ということも現実的な手段となるでしょう。
 また早朝や深夜でない限り、10分間隔での運行となっており、ほぼ待たずに乗れるのというのもうれしい。車体のみならず運行システムも含めてすべてが日本のプロジェクト!ジャカルタ生活のガンともいえる渋滞の解消の主役として大いに期待したいですね!

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