【母親の本音トーク】インター校のいいところ、悪いところ!|『子どもをインター校に通わせている』駐妻座談会

インター校へ通学する日本人児童が増加中

世界各地で現地校またはインター校に通う在留邦人子女の割合は、一時的に減少した時期もあるものの、過去15年間増加傾向にあります。平成29年度には小学校では45%、中学校においては63%の在留邦人子女が現地校またはインター校に通っていることが明らかになっています。(外務省発表『海外在留邦人数調査統計』)

背景には日本国内の国際教育、帰国児童生徒の受入・支援、受験制度の見直しなどが推進され、帰国後の負担が軽減されてきたことがあります。とはいえ実際に我が子をインター校に通わせるとなると、浮かび上がる数々の疑問や不安。そこで現在ジャカルタでお子さんをインター校に通わせているお母さま方にお集まり頂き、体験者だから言えるインター校についてのアレコレを聞かせて頂きました。

Aさん
フィリピン駐在時にインター校を経験。一度本帰国した後に来イ。2年生と5年生になる子どもたちは現在日本人学校に通わせている。順応力の高い駐在妻
Bさん
ジャカルタ在住歴1年4カ月。来イを機に、幼稚園、3年生、5年生の子どもたちをインター校デビューさせた。明るく逞しいアドベンチャラー
Cさん
駐在歴15年。1、4、8、11年生の4人の子どもたちを、幼い時からインター校に通わせている。 インター校の知識の泉
Dさん
アジア諸国での駐在生活が続き、現在13年生になる子どもを幼稚園の頃から各国のインター校に通わせてきた。フィアレスな国際派

座談会

編集部
本日はお集まり頂きありがとうございます。早速ですが、現在の学校をなぜ選ばれたのか、背景を聞かせて下さい。
Aさん
フィリピン駐在期間中、長男をインターの幼稚園に通わせました。そのため日本語独特の言い回しや語彙に弱かったのですが、2年間日本で学校に通い、周囲に追い付くことができました。せっかく戻った日本語力をまた失いたくなく、今回は日本人学校に通わせることに決めました。
Bさん
来イ前にネットでインター校の学費の高さを知り、選択肢からは外していたのですが、ジャカルタに見学に来た際に比較的安価で通えるインター校を紹介され、そのインター校か日本人学校という選択肢を子どもに与えました。ジャカルタでの任期は3年と決まっているので、限られた時間をどう過ごすか考えた結果、アドベンチャーを求めてインター校に決めました。
Cさん
うちは駐在生活15年になるのですが、最初から駐在生活が長くなるのがわかっていたので、高校がない日本人学校は選択肢外でした。カリキュラムの充実度、子どもたちとの相性、同じ学校にずっと通えるという点においてもインター校で満足しています。カリキュラム、スポーツプログラムの幅、競争力ある環境を求めて生徒数の多い学校を選びました。入学当時はまだ子どもたちも幼かったので、自宅から通いやすい立地も決め手となりました。
Dさん
もともと日本で生徒数のあまり多くないインター校に通わせていたので、主人が先にジャカルタに来て絞り込んだ3つのインター校の中から、同程度の規模の学校を選択しました。

短所も個性とみなすオープンマインドな教育

編集部
インター校に決めたきっかけは何ですか?
Dさん
子どもたちの意向が一番の理由ですが、親としても様々な文化背景を持つ子どもたちと一緒に生活して、何かを感じて欲しいという想いがありました。日本の学校に戻そうか、という転機も何回かあったのですが、インター校の「違いを違いと思わない文化」と「失敗への寛容さ」が魅力的で、転校には至りませんでした。
編集部
失敗に寛容とは、具体的にどういうことですか? 
Cさん
褒めて伸ばすことを基本とするインター校では、人と違うことをして怒られることはありません。日本の学校のような皆が同じことをしなくてはいけないという雰囲気はなく、何かできないことがあったとしても、それは短所ではなく「個性」とみなされます。
編集部
それはどういう場面で感じますか?
Cさん
例えば英語が不得意な日本人生徒が通常の授業につまずいたとして、その生徒は通常授業と並行して英語力を強化する授業を受けることになりますが「あの子はできないから授業から外れた」とからかわれることはありません。個人に合った授業の受け方をするのが当然、という共通認識があるので。
Bさん
うちは英語ゼロでの入学だったので1学年下のクラスに入れたのですが、誰も年齢差を気にしません。
Dさん
それぞれが異なる背景を持っているので、違いが気にならないんですよね。
編集部
他にインター校で良かったと思うことは?
Aさん
世界中に友だちができることですね。転校後もSNSなどを利用して連絡を取り続けています。友だちを通じて世界の様々な国と自分との関係性を感じられることはプラスだと思います。
Bさん
日本にいた時はコンピューターもスマホも触らせていなかったのですが、インター校ではラップトップ一人一台が当たり前。学期末にパワポを使って自分の学習内容をプレゼンする、Google Classroomを利用して先生や友達とコミュニケーションをとるなど、あっという間に使いこなせるようになりました。デジタルネイティブ世代の彼らが 今自分たちでできることへの理解と知識を深める機会を学校が与えてくれたと感じています。
Dさん
ICT化が進んでいるインター校ではサイバーセーフティも重視。便利さだけではなく危険性に関しても子供たちだけでなく親にも教育してくれます。

大切にしたい日本人らしさ

編集部
放課後のクラブ活動にはどんなものがあるのでしょうか?
Dさん
サッカー、水泳、料理クラブなど色々あります。料金が授業料に含まれているか、有料かは学校によって異なります。
編集部
入学時に確認しておきたいですね。外部の生徒も参加できるのでしょうか?
Cさん
外部生が参加できるスポーツプログラムもあります。夏休み期間中のプログラムなどの情報は、各学校ホームページなどで公開していますよ。
Dさん
高校生向けのプログラムは少ないですよね?
Cさん
高校生は、学校のボランティア科目の単位になるプログラムを休み期間中にこなすことが多いです。うちは一時帰国して高校生は塾に、小中学生は日本の公立学校に6週間通わせます。日本国内に住所さえあればOKなど、受け入れの条件や対応は自治体によって異なるようですが。
Bさん
日本の学校はいい刺激になると思います。うちの子どもはインターに通いはじめてまだ1年半なので、飲み物をこぼした生徒に対し先生が清掃員を呼ぶよう指示することに違和感を感じています。自分たちで配膳して皆で同じ給食を食べる、汚した教室は自分で掃除する、時間を守るなど、日本の学校では日々の生活で自然と教えられることですが、インターでは身につきません。
編集部
家庭での親の教育がより重要になりますね。Aさんはお子さんをインター校から日本の学校に移されていますが、その時に苦労されたことはありますか?
Aさん
最初は座っていることが大変でした(笑)
Cさん
インター校ではクッションに座ったり、床に腹這いになったりしてグループワークをすることもありますからね。一人一つの机にきっちり座るあの日本の感覚はないですよね。
Aさん
授業参観に行くと一人だけ頬杖をついて、机の下で上履きを脱いで足を遊ばせていて。でも子どもはとにかく慣れるのが早い!インター校の「大体でいいでしょ」という感覚も1年くらいで抜けました。
Bさん
うちは反対にインター校の「大体でいいでしょ」という感覚に馴染むのにだいぶかかりました。インドネシアだから尚更なのかはわかりませんが、連絡が遅い、期日を守らないといったユルさに親として苛立ちを感じる時があります。それは子どもも同じで。次の日テストがあるからと一生懸命勉強したのに「え〜勉強してない〜」と他の生徒が言ったから、先生がテストを延期したとか。

一同:ある(笑)!

編集部
フィリピンのインター校はどうでしたか?
Aさん
フィリピンも適当でしたよ。前日に突然「明日は全員お揃いの服で来てね」とか。

一同:あるある(笑)!

編集部
Bさんのお子さんはインター校で楽しい!と思えるまで、どのくらいかかりましたか?
Bさん
幸いもともと抵抗はなかったので、文句を言いつつもすぐに馴染みました。日本人のものさしと他の国のものさしは違うということを常に話してきて、今では合わせるしかないと悟っています。勉強面でも3ヶ月で一切サポートを止めました。どこまでもついて行くわけにもいかないので。でも最初のうちは毎日家で3時間くらい英語を教えましたよ。食事を作る余裕もないほど必死で教えて、夕食はインドミーという生活(笑)親にもある程度の英語力が求められますが、他の日本人のお母さま方と助け合いながら楽しく過ごしています。先生との面談は正直困りますが(笑)

日本語維持のカギはタイミングと母の努力⁉


編集部
ご家庭で日本語を教えていますか?
Bさん
日本語は教科書に沿った通信教材を利用して教えています。来イ前に海外子女教育振興財団の教育相談を利用した際に「たとえ一行でも毎日日本語を書くことが大切。日記を書かせてください。本を読ませてください」とのアドバイスを受け、実行しています。
Cさん
小学校の間は公文に通わせています。大きくなるにつれて本も英語で読むことの方が多くなるので、教科書でも漫画でも、とにかく日本語を読ませるようにしています。上の子は今高校で国際バカロレアディプロマプログラムの日本語HLを選択しているので、芥川龍之介とか堀辰雄とかの作品も読んでいます。結構難しいので、高校生相手に親が読み聞かせをすることも(笑)
編集部
Cさん同様、小さい時からインター校のDさんお子さんはどうですか?
Dさん
息子は4年生でインターに移りました。現在日本語も英語も第一言語レベルに話せるのですが、ものを考える時は日本語。中身も日本人です。対して娘は幼稚園からずっとインターで、日本語もあまり得意ではなく、中身もすっかり外国人。将来的に日本で就職・生活させたいというのであれば、ある程度の学年まで日本語の環境においてあげることは不可欠ですね。
編集部
皆さん帰国後はどうされるのでしょう?
Cさん
帰国子女枠を利用して一条校を受験する方が多いですね。いつ帰国することになるかわからないご家庭は、帰国後の居場所を確保しておく工夫をされています。一時帰国して私立を受験し、日本国内の学校に籍を残したままジャカルタのインター校に戻るとか。
Bさん
英語を維持できるカリキュラムがある帰国生受入校をリサーチ中です!
Aさん
本人次第です。一度インターを経験したことで、皆と同じじゃなくてもいいとか、自分の意思をしっかり示すこととか、英語以上に学んで欲しかった感覚は既に身についているので、今後は日本の学校でもいいと思っています。
Dさん
うちはアメリカの大学への進学が決定しています。
Cさん
うちも海外か日本の大学ですね。
編集部
夢が広がりますね。最後に今後インター校を検討されている方にアドバイスがあればお願い致します。
Dさん
インター校にはお母様自身が学べることもたくさんあります。思い詰めず、寛容な心で違いを受け止め、家族全員で楽しむことが一番だと思います。
Aさん
準備という点でいえば、日本人学校の方がよっぽど大変です(笑)習字道具や水泳帽など、日本から準備してくる必要のあるものも多いです。決まりごとが多いことに安心感を抱く方には、インター校は辛いかもしれません。
Cさん
私はこの機に日本ではできないことをやってみたい!というチャレンジとアドベンチャーを求める気持ちがあればインター校に通わせてみるのもいいのでは?というスタンスです。やってみてダメと感じたら日本人学校という環境も用意されているわけですし。インター校にも日本人学校にもそれぞれ良さはありますから。
Dさん
ご家族で来イするという時点で皆さんすでにひとつ壁を乗り越えていますよね。インター校も学校によってそれぞれ特色があるし、お子さんの年齢にもよるとは思いますが、ご家族でもうひとつ乗り越えて何かをしよう、という気持ちがあるのであれば、いい経験にはなると思います。
編集部
皆さん、ありがとうございました!
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