日本はインドネシアと長期にわたって貿易、直接投資を通じて経済成長に貢献してきた歴史があります。その歴史を簡単に振り返ってみたいと思います!
目次
1950年代~
スカルノ政権期
・戦後賠償による公共事業スタート。
・ビルやダムを建設する。
・スカルノ元大統領にとって金銭的に的外れだったけれど、代わりに新しい技術の持ち込みが期待されました。
★結果★
技術移転はできたけど、企業設立まではつながらず!!スハルト政権期
・「計画経済」「輸出指向工業化戦略」を推進。
・華人資本の財閥企業が力をつける。
・日系企業が参画しはじめる。
・日本からの投資も伸び始めていく。
★結果★
技術移転を実現させる制度と政策が不十分で、地場産業が生まれたケースはわずかでした…。1997年のアジア通貨危機以降
アジア金融危機後にシンガポールや中国のプレゼンスが上昇!日系企業はインドネシアで活動するも、プレゼンスは低下…。
日系企業の存在価値とは? 貢献とは?
インドネシア経済に貢献した日本!
日系企業の投資もインドネシア経済発展の後押しになったと言われています。企業が進出すれば雇用が生み出されますし、ビジネス需要を満たせば、インドネシア国民の所得がUPしていきます。これは日本がインドネシアに貢献している成果といえるでしょう。
インドネシアはまだまだ課題が多し…
最も大きな問題は、自国で持っている技術・ノウハウのレベルが脆弱…
これはモノづくり業界だけでなく、サービス面でも同じですね。長年にわたって日系企業がインドネシアで活動していますが、なかなか技術&ノウハウを伝授するのは達成度が低いです。
現地化を阻害する要因とは??
- 基礎的産業が育っていない
- 経済管理などのソフトに対する意識が低い
- 国民が素直で優しく、無理はしない
- 最低限の生活が可能なので危機感がない
(出典:インドネシア経済発展と日本企業[2013] 著:吉野文雄)
さらにお金が生まれる案件ほど、華人資本の財閥が関わってくるのです。中華系は仕事に対する感覚が日本人と近いものがあって、結構スムーズにノウハウを伝えやすいんですよね。でも大多数を占める民族系(プリブミ)企業にはなかなか日系企業のノウハウは伝わりにくいのが現実です…。