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インドネシアで体調を崩したら
インドネシアで体調を崩したら病院に行くか、市販薬で様子を見るか、悩むこともあるかと思います。
体調不良時の選択肢は以下の通りです。
- 総合医に受診
ジャカルタには日本人在住者向けの日本語を使って診察するクリニックが複数設けられています。中には年中無休24時間対応する診療所もあります。
慢性疾患についても対応しており、どんな病気であってもこの医師がまず診察します。
総合医では解決できないような症状だと判断されれば、各科の専門医が対応するという手順を踏みます。
外国人の医療行為インドネシアでは基本的に外国人が医療行為(診察、注射など) に直接当たることはできません。ただ、日本語が通じる医療機関では、日本での生活経験がある医師や看護師が対応に当たるほか、状況によって日本人が通訳を行うような体制をとっています。 - 市販薬で様子をみる
「クリニックに行くほどではない軽微な症状」なら、薬局で売っている薬を飲んで様子を見てもよいでしょう。
ジャカルタ市内には、ガーディアン(Guardian)、センチュリー (Century)、ワトソンズ(Watson’s)といった薬局のチェーン店があります。
なお、日本製の薬はインドネシアには輸入されていません。
また、発熱2日目には必ず医者に診てもらい、血液検査を行うことをおすすめします。
日本ではあまりかからない病気が原因であることも考えられるからです。
また、特有の状況としてとして、
- 救急時
交通事故など大きな事故や心臓発作といった緊急時の救急対応ですが、各クリニックとも協力病院を持っていますから、緊急のときでも普段かかっている医師などに連絡を取り、その後の指示 を仰ぎましょう。
また、ジャカルタには公共サービスとしての救急車は存在しますが、数が限られており、日本語が通じません。
クリニックでは搬送先の病院が保有している救急車を呼ぶことがあります。
一般的に緊急時でもタクシーや社用車を使ったほうが早く病院にたどり着けます。 - 慢性疾患
高血圧や糖尿病など、慢性疾患を抱えた赴任者も少なくありません。日本の医療機関でもらえる薬の量は概ね2カ月分が限度ですので、数カ月にわたって帰国の予定がない場合、現地の医療機関で処方してもらうことになります。
この場合、注意したいのは「インドネシアには日本と全く同じ薬が無い」ということです。
現地の医療機関に行き、医師の診断を受けた上でインドネシアの薬事法に沿った薬をもらうことになります。
薬の名が違うと不安に感じる人もいるかもしれませんが、成分が同じか似通ったものが処方されるのが普通です。
*ジャカルタ・チカラン・カラワンで病院を利用する*
インドネシア(熱帯特有)で気を付けるべき病気
- デング熱
発生時期:季節による
原因:蚊に刺される
症状:頭痛、眼(か)痛、顔面紅潮、結膜充血、重症になると全身筋肉痛や関節痛、倦怠感
治療:診断:クリニックで簡易診断可能。1週間程度の入院で自然回復する。初期治療を行えば重症になることはほとんどない。 - マラリア
発生時期:通年
原因:蚊に刺される
症状:発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛など
治療:診断:抗マラリア薬の投薬 - アメーバ赤痢
発生時期:通年
原因:不衛生な場所での飲食
症状:慢性的な下痢
治療:診断:抗生物質などの投薬。 - 腸チフス
発生時期:通年
原因:感染したヒトの尿や便を媒介
症状:高熱や頭痛、全身のだるさ、高熱時に数時間現れる胸や背中、腹の淡いピンク色の発疹、便秘、重症になると腸出血
治療:診断:インドネシアでは腸チフスのワクチン接種
インドネシア生活で検討したい予防接種
赴任者向け予防接種
インドネシア滞在中、予期せぬ感染症にかかってしまうこともあります。そうしたリスクを避けるため、予防接種を受けるのも一考です。
ジャカルタの日本人向け医療機関で打てる予防接種は概ね以下の通りです。中には数回接種が必要なものもあります。赴任が決まったあと、一部を日本出発前に接種、その後インドネシアに 渡ってから残りの回数を打つという段取りも組めます。
なお、インドネシアのワクチンは輸入に頼っており、在庫が無くなることがあります。接種を希望する際はあらかじめ予約をしておくことをおススメします。
検討すべき予防接種
- A型肝炎(2回接種)
- B型肝炎(A+Bのものは3回接種)
- 破傷風
- 狂犬病(3回接種)
- 水痘(2回接種、帯状疱疹予防にも)
- 髄膜炎菌(1回接種、3〜5年ごとに接種)
- 季節性インフルエンザ
- 肺炎球菌
- 腸チフス
- 日本脳炎
- MMR(麻しん・おたふくかぜ・風しん)
- MR(麻しん、風しん)
乳幼児向け予防接種
日本で誕生したお子さまがインドネシアに移住した場合も、続きの予防接種を受けられます。日本で定期接種になっているワクチンは、種類は異なりますが、ほぼ接種することができます。
日本で途中まで接種したのち、インドネシアで続けたい場合、予防接種の記録票を持参して、スケジュールの相談をすることができます。
検討すべき予防接種
- 3種混合(DPT:ジフテリア、百日咳、破傷風)
- 4種混合(日本とは異なり、DPT+HIB)
- 5種混合(DPT+HIB+B型肝炎)
- 6種混合(DPT+HIB+B型肝炎+ポリオ)
- 水痘
- 日本脳炎
- ポリオ
- 麻疹
- MMR(麻疹、おたふくかぜ、風しん)
- MR(麻しん、風しん)
- B型肝炎
- HIB
- BCG
インドネシアのインフルエンザの必要性
熱帯のインドネシアでも罹患のリスクがあります。ジャカルタで一般的にインフルエンザが流行るのは11月から翌年3月頃です。
年末年始の帰国時に間に合わせるために は、例年10月頃に予防接種しておくことをおすすめします。
熱帯のインドネシアでも罹患のリスクがあります。ジャカルタで一般的にインフルエンザが流行るのは11月から翌年3月頃です。
年末年始の帰国時に間に合わせるために は、例年10月頃に予防接種しておくことをおすすめします。
ジャカルタでの歯科治療|現地の歯医者に通うか、帰国時に治療するか
インドネシアでの歯科治療は、内科・外科疾病と違い、 海外旅行傷害保険や駐在者保険でのカバーは基本的にできず、 すべて自己負担となるケースがほとんどです。
歯科治療については
- 緊急的に実施っするもの
- 抜歯
- 入れ歯やブリッジの装着
- インプラント治療
- 矯正
-
など、様々な分野があるものの、外国語で治療するのは難しいでしょう。駐在員が多いジャカルタやチカラン等では日本語ができる医師やスタッフもいるので、まずは相談するのが得策です。
インドネシアでの歯科治療は、日本の保険治療で広く使われている「銀歯(メタルの詰め物)」は輸入されていないため、セラミックなど別の材料(高値であることが多い)を使った処置が行われます。そのため、日本での治療と比較して高額になることも多いです。