製造拠点・消費市場としての魅力

急成長するインドネシアの小売市場

経済成長による所得水準の上昇で、日用品や食品を中心に消費額が大きく拡大しています。日用品は、人々が美しく衛生的にきれいに暮らすために美容関連、衛生用品、シャンプーなどのパーソナルケア用品、洗剤などのホームケア商品などが急激に伸びています。一方、食品では加工食品の伸びが著しいほか、各種飲料の消費も大幅に拡大しています。 モダントレードが急速に拡大日用品や食品の販売チャネルが、マーケットや街角にある小さなお店などによる「トラディショナルトレード(伝統的な小売業態)」だけでなく、スーパーやコンビ

自動車・二輪車の需要はほぼ一巡

次に、自動車(四輪車)と二輪車のインドネシアにおける販売状況について見てみましょう。自動車は2009年から2013年までは右肩上がりでしたが、2014年にわずかに減少。2015年には前年比16%減にとどまりました。一方、二輪車は2010〜14年に700万〜800万台で推移していましたが、15年に684万台と18%減っています。これは、国内景気の低迷という事情もありますが、一方で『マクロ経済から見た現状と将来像』で述べたように、インドネシアには「不完全就労者の割合が多い」という弱点があり、ローンを

製造拠点としての魅力と問題点

インドネシアで生産年齢人口が増えるということは、廉価な労働力が次々と生まれることを意味します。労働集約型の工場なら、これまで自給自足に近いような生活を送っていた人々にも新たな雇用機会を創出できるわけです。 一方、製造拠点としてみると、電力や道路の整備などインフラの不足や従業員に対する訓練要員の不足といった問題点を抱えています。これらの課題があっても、「廉価で豊富な労働力」には高い魅力を感じることでしょう。長所と短所との折り合いを付けながら拠点を運営していくことになるのではないでしょうか。

人口ボーナス期があと15 年続く

インドネシアは、総人口に占める生産年齢人口比率が上昇する期間である「人口ボーナス期」が2030年まで続くとされています。この時期には、労働力増加率が人口増加率を上回ることで、経済成長が後押しされます。人口ボーナス期にある国は、消費の活発化による高い経済成長を実現する潜在的な能力を持ちます。 また、これにより、中間所得層が増えることも期待されています。2009年に中間層が8000万人(全人口比35%)、低所得層が1億5 0 0 0 万人だったのが、2015年には中間層と低所得層の人口が逆転、20