石油の純輸入国となったインドネシア

インドネシアは「豊富な資源を持つ国」です。確認埋蔵量で見れば、2014年時点で石炭は世界10位にランクされるほか、天然ガスは14位、石油は29位といずれも上位にあります。日本はインドネシアから液化天然ガス(LNG)を大量に輸入していますから、多くの人が「インドネシアはアジア有数の資源国」という印象を持っていることでしょう。
ところがインドネシアはすでに石油の純輸入国となっています。1990年代はアジアでも屈指の産油国でしたが、石油生産設備の老朽化に加え、国内需要の著しい伸びにより、2003
から04年にかけて輸入量が輸出量を上回ってしまいました。
産油国では本来、古い油田の老朽化を見越して新しい油田を開発しますが、インドネシアでは1990年代後半のアジア通貨危機が影響し新規油田への投資が進まず、1995年から2007年にかけて12年連続で産油量が減少、2008年にはとうとう石油輸出国機構(OPEC)から脱退しました。
政府は2011年に制定した法人税一時免除制度(タックスホリデー)の対象に石油採掘・精製業を組み入れるなど、石油開発への投資促進に向けた政策を打ち出しましたが、有権者を意識した外資規制の厳格化によりそれも機能せず、現状において純輸入国から脱する気配は見られません。
一方、鉱物資源の生産については依然として世界でも有数の地位を保っています。米国地質調査所による2011年のデータによると、生産量でインドネシアはニッケルで世界一、錫で2位、ボーキサイトで3位、錫で9位となっています。日本もこれら4つの鉱物の輸入
についてはインドネシアに大きく依存しているのが現状です。

 

出典:BP Statistical R eview o f World Energy 2012/JETROジャカルタ事務所 が作成)

出典:BP Statistical R eview o f World Energy 2012/JETROジャカルタ事務所が作成)

公開された日付: 2016年07月01日
Post in マクロ経済から見た現状と将来像

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