BASS セキュリティ・サービス社

―― まず、御社の事業内容について伺います。

どのようなビジネスを展開されているのでしょうか?
雨笠俊夫氏(以下、雨笠) ジャカルタは、堅調な経済成長に支えられ、多くの高層ビルが建っていたり、整備された目抜き通りがあったりと、見た目には先進国と変わらない発展を遂げています。

あまがさとしお● 19 85年、ジャカルタ にて日本食レストラン 開業。ジャカルタ暴動 を経て1999年セキュ リティ会社を設立

あまがさとしお●19 85年、ジャカルタにて日本食レストラン開業。ジャカルタ暴動を経て1999年セキュリティ会社を設立

ところがこの街で事業を運営するに当たっては、日本の常識では計り知れないさまざまなリスクが存在しているのです。当地では多くの日本企業が進出しビジネスを展開していますが、セキュリティ対策を十分に行っていない法人さまも多く、残念ながら予想可能なリスクが回避できていないことも多数見受けられます。私たちBASSセキュリティ・サービス社は、日本と大きく異なるインドネシアにおける文化や風習、社会環境を理解した上で、リスク回避のためのさまざまなセキュリティ・システムに関する提案、構築を行っています。
―― この地で、創業に至ったのはなぜですか?
雨笠 当社は1999年にジャカルタで創業しました。現在は、日本大使館や大使公邸、ASEAN大
使公邸をはじめ、多くの日系法人さまのオフィスビル、工場、倉庫、ショッピングモール、サービスアパートなどの警備サービスを提供しています。ではなぜ、高い信頼を得られるようになったのか、当社の設立の歴史からご紹介していきましょう。

インドネシアでは1998年5月、それまで30年にわたって大統領として君臨してきたスハルト氏
が失脚しました。その直後ジャカルタは大暴動が発生、外国人は皆、インドネシアを離れる事態となったのです。在住日本人にも国外に退去するよう指導があり、駐在員らは命からがら着の身着のままで脱出したのです。その上、政府は戒厳令や外出禁止を発令したため、無人になった工場や事務所では盗難の被害にあいました。
陸軍や警察隊が暴動の鎮圧に当たりましたが、海兵隊の功績の方が大きく、支持されていま
した。私は暴動の後、「日系企業の財産が失われてしまい、こんなことが二度と起こってはならない」と警備会社の設立を思い立ちました。そして海兵隊の協力の下、1999年の夏に警備員の育成訓練を開始、その年の11月には第1期生による警備を始めることができました。
―― BASSではどんなスタッフが働いていますか?
雨笠 現在のインドネシアの警備業界は、身元がはっきりしない、あるいは育成がきちんとされていない警備員が働いているのが現実です。そんな中、私たちは6万人はいるとされる海兵隊の退役者や縁者をたどって、身元がしっかりした人材を集めるようにしています。入社の願書を受ける際も、海兵隊関係者が保証人となっている人材しか取っていません。
入社後も、徹底した育成プログラムを実施しています。当社の警備員は、身体検査や知力・体力テスト、厳しい面接の後、海兵隊での30日間の実地訓練と300時間に及ぶ自社訓練施設での警備に関する教育を受けた上で試験を実施。そこで合格した者にのみ、インドネシア政府が発行する「KTA SATPAM」と呼ばれる警備員証が与えられるのです。このような難関を突破した「正式な警備員」でこそ、顧客の皆さまの安心、安全の確保に寄与できると考えています。

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―― 提供される警備サービスはどんなものですか?
雨笠 私たちBASSは、熟練した警備員による常駐警備、出入管理、巡回警備といった「人によるセキュリティ・サービス」を提供する一方、綜合警備保障(ALSOK)との提携により、監視カメラ、電子ロックやICカード端末を併用したゲートコントロールシステム、防犯センサーや火災報知器なども加えた総合警備システムを提供することができます。インドネシアで培ってきた経験を生かし、日系企業の方々に対する最適な警備プランをご提案しています。
―― インドネシアでのセキュリティの重要性についてどうお考えですか?
雨笠 インドネシアでは工場を設立する際、建設中のみならず、運営が開始されてからも、土
地を手放した人々からのさまざまな「要求」が絶えません。また、労働争議も頭の痛い問題で
す。私たちはこういった「この国ならではのトラブル」にも、スタッフに対応方法を教育し、問題が大きくならないような対策を取るように努力しています。
日本では一般的に警備について「事業が立ち上がってからどこかの会社に依頼すればいい」と
いった位置付けかもしれませんが、この国ではそうではありません。社運をかけて立ち上げるインドネシアの拠点なのですから「会社資産をしっかり守る」ためにも、新たに工場を設立する方、新規事業をこの国で展開する方はぜひ私どもにお声がけください。警備事業のみならず、皆さまのインドネシアでの成功のために広範囲なお手伝いを精一杯させていただきたいと考えています。

公開された日付: 2016年07月15日
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