リクルートがアジアに新風 インドネシアで人材紹介事業をスタート

人材総合サービス日本最大手のリクルートホールディングスがアジア展開を加速している。5月にはインドネシア・ジャカルタに拠点を開設し、日系企業向けの人材紹介・現地採用支援事業を始動させた。日本では新たなビジネスを次々と打ち出し、事業を拡大させてきたリクルートグループだが、ここインドネシアにも新風を吹き込もうとしている。

◇日本のリクルートから世界のリクルートに

「海外で事業を展開する日系企業様の成功を人材面からサポートしたい」。こう強調するのは、リクルートグループのアジア事業を率いる「RGF(リクルート・グローバル・ファミリー)香港」の葛原孝司社長だ。
グループは北米、欧州など世界各地で事業を広げ、アジアでも事業網を拡大。4月には中国最大級のヘッドハンティング企業ボーレアソシエーツを完全子会社化した。インドネシアで16年の事業実績を持つ同社と連携しながら、インドネシア事業の地盤を固める方針だ。
インドネシア進出の背景にあるのは市場の可能性の大きさ。人口規模、平均年齢の低さ、教育水準の向上から、高いレベルの人材が増えることで、求人者により最適な仕事を紹介して企業とのマッチングを図る機会が増えるとみられる。企業の対インドネシア投資が増えていることも大きい。

◇愚直な仕事で企業と人材つなぐ

リクルートグループはインドネシア拠点にも日本人コンサルタントを配置し、きめ細かなサービスを提供しながら日本人/日本語人材から現地/英語人材まで幅広い人材の紹介を行う。
重視するのは「求人者が真に求めている職はなんなのか、企業様が求めている人材はどんな人なのかを見極められるよう愚直に取り組むこと」(葛原社長)。日本では新しいビジネスを生み出す洗練された企業としてみられるリクルートグループだが、実際には、愚直にこつこつと企業・求人者双方のニーズをくみ上げる作業を繰り返し、それぞれの橋渡しを目指してきた。インドネシアでも「件数や数字を追うより『いい仕事』を追い求めていきたい」(葛原社長)とする。
企業ごとに求める人材は異なる上、求人者側が企業を志望する基準も「スキルアップ」「給与」「ライフワークバランス」など多様だ。海外では求人者の背景も多彩。このためリクルートグループは豊富な事業経験や事業網を活用しながら、企業/求人者の適切なマッチングに向け愚直に取り組んでいく方針という。
スピードも重視する。葛原社長は「どれだけ早く的確な面接をセットし、きちんと企業様と求人者に対し、希望する期日までに望んでいる成果を提供できるかどうかが人材サービス業の肝になる」と説明する。
企業と求人者をつなぐリクルートグループ。人材紹介を通じ「一人でも多くの方の笑顔を作っていきたい」(葛原社長)としているが、それに向けどんな風を吹き込むのか。今後の展開が注目される。


公開された日付: 2015年07月03日